ふるさとは貧民窟なりき (小板橋二郎)

2024-12-02

/pepper/blog/2024/12/02/slum/ map[name:わたなべ]

Books

戦前の板橋にあったスラム街で生まれ育ちルポライターとして大成した著者が、資料を当たりながら少年時代の思い出を記していく。資料に見える辛辣な表現と、著者の記憶とその裏側にあったはずの事実が織り交ぜられていて、その対比も。かなりしっかり読ませる、いい読書体験になった。

スラムのリアルというか。多くの人が貧困に苦しみながらも明るく、それなりの秩序の中で生きて、そして多くの人が死んでいく。優しさエピソードが幸福には全くつながらないんだ。崩壊のところもすごかったな。家主だった義父が白痴の青年を殴り殺したことをきっかけに、数日おきにバタバタと倒れ、全滅していく。

というように、全体的には明るい記述で安心して読めるのだが、内容はさすがにエグいものも多い。それでも最後の方の、スラムは病院のようなもの、という記述は印象に残った。入院と退院みたいな感じで。スラムの外で生きていけなくなると来て、ずっといるわけではなく、働けるようになれば出ていく。出入りがあって、人生の中の苦しい一時期に、ある程度安心して過ごせる場所。そういうものなのか。

ローカルLLMによる感想

model	感想
ezo-gemma-2-jpn	著者の回想と資料に基づいたリアルなスラム街の描写が、苦難と希望を交差させる、印象的な読書体験となった。
elyza	「スラム街のリアルを描いた本で、暗い内容も多々あったが、最後の印象的な記述が印象に残った。」
gemma2	戦前の板橋のスラム街のリアルな描写と、著者の少年時代の思い出が対比され、重いテーマにも光を当てた、印象的な作品でした。
granite3-dense	この本は、戦前の板橋のスラム街で生まれ育ったルポライターの思い出を記している。資料と現実の差や優しさエピソードが幸福にはつながらないことなど、スラムのリアルな姿を描いた。全体的には明るく読めるが、内容はさすがにエグいものも多い。最後の部分は、スラムは病院のような場所であると描かれ、人生の中の苦しい一時期にある程度安心して過ごせる場所という印象を受けた。
llama3-gradient	やさしい青春のスラム生活を描いてくれる小板橋の作品です🌞📚👧
llama3.1	スラム街の生活は実際には辛辣で暗いものだったと感じる文章です。
llama3.2	戦前の板橋のスラム街を舞台にした本は、読者の感情を波及する素敵な物語となっている。著者が自身の経験と、資料を見ながら記した少年時代の思い出を交互に表現しているのは、非常に魅力的な点である。
llama3	「スラムのリアル」
llava	興味深い本ですね！文言については困難と感慨がありましたが、本当の自分の考え方を広めることができました。本当に感謝します。
mistral	この文書は、戦前の板橋で生まれ育たる著者が、少年時代の思い出を記述するとおさえていく、資料を当たりながらした、スラム街についての絶好調だが、隠れる事実や辛かった真実を織り交ぜる文章であると感じます。もちろん、読書体験は、いいかたでしたが、内容は危険なものや、苦しいことを多数扱っており、優しさエピソードには幸福感はつながらない、というのも驚きました。また、スラムが病院のような場所であることを記述する部分が、印象に残りました。文字通り、人生中の苦しい一時期に、数日おきに、出入りがあって安心して過ごせる場所としてあるものだと推測されます。
qwen2.5	著者の記憶と資料の組み合わせが読み応えがあり、深い洞察を与えてくれた本でした。
llama-3.1-swallow-8b-instruct-v0.1	この本は、戦前の板橋のスラム街で生まれ育った著者が、少年時代の思い出と資料を通じて当時のスラムの実態を描いた作品です。著者の記憶と資料に見える辛辣な表現が織り交ぜられていて、読み応えがあります。スラム街は貧困に苦しむ人々が集まって暮らす場所でしたが、著者はそこでの生活を通じて、人々の優しさやコミュニティの強さも感じ取っています。しかし、同時に、病気や事故による死が頻繁に発生するなど、厳しい現実も直面しています。スラム街は病院のような場所であり、人々はそこで一時的に安心して過ごせるものの、最終的には外に出て働くことを目指すということです。