令和ブルガリアヨーグルト (宮木あや子)
明治ブルガリアヨーグルトの50周年を記念して書かれた小説…ということでいいのかな。乳業の部門に就職したオタク主人公が奮闘する。まあ一応、物語のなかでは会社名はわざとらしく違うものになっている。
オタクという話なので、「詳細を説明したらドン引かれるレベルで調べていたので黙っていた」などの表現が散見される。
なんじゃこりゃ、と。ブルガリアの歴史が織りなす乳酸菌の擬人化創作物て。そんな度肝を抜かれるジャンル。田舎の革命と絡んで、うまいことまとめてきたけども、問題作でしょうよコレ。ブルガリアの歴史は身につくかもしれない。立地的にかなり暗黒の時代を過ごすことになったらしい。今の国境だとトルコの隣ですね。
自分から見ると、ブルガリアはやはりヨーグルトの印象だなあ。あとは千葉にいたストヤノフがブルガリア人だった。ヨーロッパは全体的にそうなんだけど、物騒な土地柄ではあるよね。歴史上、勢力図がかなりダイナミックに変わる。あれ、うーんまあ、他の地域もそうか。そうだよな。
震災のときに小学生だったやつがもう社会人で仕事相手、という経験は自分にもある。それを知った時に、ちょっとした感慨があるのは、分かる。