ショートカット (柴崎友香)
短編集。雰囲気ありますね。登場人物が重なることに途中で気づいた。もしかして一人称主人公は同じ人? ちょっと油断してたわ。ワープ技術が普及する世界で、サブ主人公のなかちゃんが大活躍する(違う)。
最初の、表参道へのワープの話が良かったな。無駄に多い人名は気にせずにいればいいと思う。
しかしうら若き女性二人で行き先も聞かずに初対面のおっさんたちの船に乗る無防備さはどうだ。そんなんでメキシコに行って、生きて帰れるつもりなのか。そこは気になるね。おっさん自身によるツッコミが入っていたが、教育上のよろしくなさがあるよね。
それで。
あんまりこの種の小説は読まないつもりでいる。だけど、たまに入ってくるんだよな。しかも読むたびに、それなりに心が動かされる。だけど、好みではないんだ。なのに読んでしまう。なんだろうこのジレンマというかパラドックスというか…どうしたらいいんだろう?