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山椒の実

ブラックホールをのぞいてみたら (大須賀健)

物理学者って論理がおかしくなることがありますよね。理論があるから現実でも起きないんだ、とかそういう言い方。現実を説明するのが理論であって、理論を実装したのが現実、ではないのに。

コンピュータシステムの世界ではなく現実の宇宙が相手なことが分かっているのだろうか。相対性理論は光が最速であることを「決めた」わけではないよね。現実に光が最速であり、それを説明する理論を考えたよ、反証ないでしょ? というだけであって。

本書の著者も、相対性理論が宇宙を作ったかのような係り受けでブラックホールを説明していたりする。誰かが証明したからこれは起こらない、みたいな。逆だろと。実際起きないから、それを証明できたんだよね。まあそんな感じでとてもバカっぽい文章になってしまっている気がするが、経歴や実績からするとたぶんすごく頭がいい人なんだろう。

それはともかく、平易で読みやすく知見を伝えてくれる本だった。宇宙とは、ブラックホールなんだな。そしてこういう学者達の頭の良さはマジですごいよなあ。