舟を編む (三浦しをん)
辞書編纂に関わった若者たちの物語。すごい熱い話だった。執念よ。
よろずのことのはと言っても今や言葉の数はよろず(万)どころではなく、それを集めて解説した辞書ともなると、編纂するのは並大抵の労力ではない。IT技術の一般化によってだいぶ軽んじられてしまいがちなところはあるが、世の中で使われている語彙のスナップショットというか、その時代の考え方やコミュニケーションの全てをまとめたようなものだからなあ。
言葉があるから始まるのだ。ほとんど全てが。
この本でも1つの辞書の編纂に、とんでもなく長い歳月と労力をかけている。それでビジネスになるのか。本当に、想像もつかないような物語だった。読んでよかった。名作だわ。