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山椒の実

川崎警察 下流域 (香納諒一)

川崎でよくある殺人事件。今でもちょくちょく起きるよね。1970年ごろが舞台で、雰囲気がすごい。昭和後期どまんなか。文章だけで絵で見える。照明が暗い。風景が霞んで見える。空気が悪い。まさにそういう時代、しかも川崎深南部。これはアツいよ?

読んで確認、あーこれだよ。闇のフルコースだ。オンパレードだ。期待通りの。警察は肉盾を使って最強殺し屋のアタマを撃ち抜くし、バラバラ殺人とギャングバトルを始終やっていて、公害に差別と水商売、役人の腐敗…人を殺すかラップが上手くなるくらいしか、のし上がる道がないわけだよ、この街はさあ!?

警察もヤクザも犯人も被害者も、登場人物全てのキャラが魅力的だ。素晴らしいよ。続編もあるのか。期待できる。