うちの父が運転をやめません (垣谷美雨)
タイトル通り、田舎の老親が運転をやめてくれないという、小説。社会派?? っていう書きっぷりでもないけど、社会問題ではあるよね。自動運転で解決する、というわけにもいかない時代。まだ。
登場人物それぞれの親子関係を軸に、迫られる選択や希望を描いていく。どうしても離れられない自動車も、人々の断絶を促す存在だったのだった。ではどうする? 答えの見えない問いに、迷える中年男性が下した決断はいかに?
住宅については、確かに都会の住宅は狭い、と思う。長い期間を東京都・川崎市・横浜市で過ごしてきた自分もそう感じている。一人当たり、もうちょっと広い空間があってもいいと思う。古民家はそんなに住み心地が良いものではないんだけど。まあ、そのへんは手入れによるかな。うちの実家とかは…(略)
都心にあっては、住宅の広さの問題がかなり難しい。東京圏は少し郊外であっても、広さを確保する難易度はかなり高かった。この俺のような人間が、最大限に借金しての自宅の現状を見た感想は、「やっぱもうちょっと広くしたかった」っていうね。場所を選ばなければもっと広くできたろうけど、不便だからなぁ。
まあこの本、最初に書いたようにタイトル通りで、主題は住宅問題ではないんだけどね。私は住宅ばっかり気になってしまった。