日経テクノロジー展望2017 世界を変える100の技術
いやなんで2017年のを読んでんのよ。
と言いたくなるのだけど、最新のものではなく答え合わせの途中に近いような予測を見ることにも、意味はあるだろう。川崎が初めて大きなタイトルを取ったこの年を考えるのは、ほどよい感じではないかな。中村憲剛がグラウンドに突っ伏して泣いたあの日、俺たちが描いていた未来図。あの時J2に叩き落とした大宮がJ3まで落ちた挙句レッドブルに買収されたり、千葉はJ2に定着していまだに…
LLMという言葉はまだGPT-1も出てきてない頃。ベースになったTransformerが発表されたのが2017年と言えば感覚が掴めるかな? 機械学習だ、強化学習だ、囲碁将棋のAIだ、などと言われていた頃だね。
実際は生成AI以外にも2019にコロナがあり、ファミレスではタッチパネルで注文&ネコちゃんが配膳を担当し、毎年のように異常気象に見舞われ、SNSでは誹謗や中傷が蔓延る暴力的な世の中になったわけだ。つまりこの本では描かれなかった明るいor暗い未来も来ているわけだけど、2017年時点では技術の基本的な進行方向としては間違っていなかったんだろうなと思えるラインナップだった。
自動運転は、私は自動車を持っていないのですが、たまにレンタカーを借りると便利になっているのを感じますね。高速ではアクセルブレーキハンドル、ほっといても問題ない。そーとー安全感が高い。事故も減ってたりするのかな実際? 市街地や山道はまだ自分で操作しますね。機種によるんだろうけど。
AI以外のコンピュータ業界はあまり進歩がないね。クラウド方面は割と進んだと思うが、ストレージクラスメモリも量子コンピュータも、今のところ、ハズレだ。この本に書いてない、SMRのHDDだのm2 SSDだのGPUだの…はだいぶ普及を見せた。アジャイル開発も普及してスクラムが常識化したという流れとか、k8sとかdevopsとかその方面は進んだよなあ(これらもこの本には書いてなかった)。
この本は物理本で読んだんだけど、普通の紙で普通の印刷な雰囲気なんだけどカラーの写真や図表が何気なく入っていて、そこらへんも新しい技術というか、そういうものを感じた。昔はこういう印刷、なかったよね。あーでもこれは技術というよりもコスト面の問題だけか。