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山椒の実

夜歩く (ディクスン・カー)

バンコランのシリーズ。ホラー味のある。ダメ、絶対。

この種の本では、言い回しがかっこいいことがあるんだよな。メモ帳を手に読みたくなる。序盤で早速、いつか言ってみたい言い回しを見つけた。

「ところで、この部屋は客を殺害する以外の何かの目的で使われているのかね?」

いつ使おうかな。ワクワクしてきたぜ。

しかし、フェンシングの達人が簡単に首チョンパされるとは信じがたい。最近では日本の選手も世界で活躍していて、ちょうど今やっているオリンピックでもすごいことになってますが。私の頃も日本代表に入るような選手は練習や試合で手合わせして、自分からするとすごい強かったですが、世界ではなかなか上には行けてなかったですね(一応経験者です…ガチ勢の底辺、くらいの)。その感覚でいえば、あの人たちが1回戦負けするような大会で優勝するのが世界チャンピオンだよ? そんなスキがあるとはとても、ねえ。

しかしトリックはそこがポイントではなく、時刻表と入れ替わりのアレね。現実性としては、達人同士の戦いというわけでもなく、薬でガンギマって馬鹿力を発揮したという。そんなの聞いてないよお…現実的には、ありえない話。古典ミステリでもなければ許されないような筋書きだった。