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山椒の実

変わったタイプ (トム・ハンクス)

トム・ハンクスが著者じゃなければ手に取らなかっただろうし、トム・ハンクスが著者じゃなければ読んだとしても「読んだ」くらいの感想しか書けなかったかもしれない。

とにかく、短編小説集だ。出来は悪くない。特別ではないが、凡庸でもないな。こういうのが困るんだよな。トム・ハンクスなら、もっと下手でも許されるのに。必要以上に著名な人物で、無駄に上手いというのが。なんていうんだろう、むかし米津玄師がLoserを出したときに、なにこれダンスが無駄に上手い…みたいな感じ。君はそこまで上手い必要はないだろう。

中では、誕生日にサーフィンに行く話が良かったかな。Mダッシュのシリーズもクセになる可能性がある。一方で、新聞のコラムや脚本のスタイルの文章はあまり好きじゃなかったな。私は小説を読みたいのでね。