9浪したという著者が教訓を語る。
多浪と聞いて感じるイメージと実際のものは異なるんだな。最初の著者の浪人年表を見て思う。この人は凄い。本物というか、浪人であって浪人でない、勇者とかヒーローの類の人物だ。
仮面浪人も、自分が見たことのある仮面浪人はすぐに大学来なくなったのでそういう感じかと思っていたのだが、ちゃんと単位とって卒業、就職までしてるんですね。編入試験受けて名の通った大学に移ったり。そして働いて学費を稼ぎながら勉強してさらに上の大学を受けると。それが浪人だと言われても、確かに受験を目指して勉強はしているから浪人なんだろうけど…
それってシンプルに不屈の男じゃないですか。まるでハガネだ。尊敬の念を抱き締めずにはいられない。
それはともかく、アンチパターンというかノウハウは豊富で、読み物としても興味深い、とてもいい本だった。これから大学受験を控える若者に、こういう本を読ませたいものだ。