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山椒の実

ボマーマフィアと東京大空襲 (マルコム・グラッドウェル)

東京大空襲 戦災資料センターね。行きたいと思ったけど、交通の便が悪いんだな。さほど気軽には行けなさそうだが、いずれ行ってみよう。

この本は太平洋戦争末期に日本各地の都市に焼夷弾を落として市街地を焼き尽くすという稀に見る非道な作戦についての物語。理想を追った/現実の問題を解決した、それぞれの指揮官2人を軸にしている。ナパームの開発の話も入っている。それはそれはひどい話。

まーこのひどすぎるやつに勲章送った日本政府もたいがいだが。

精密爆撃だったら許される、というふうにまでは思わないんだけど、少しでも倫理ってものを考慮すれば無差別爆撃よりはだいぶマシだろう、と。

(追記) 2023/07/16

結局、ちょうど休みだったので住吉の戦災資料センター行って来ました。なかなか、気持ちが揺さぶられますね。3/10未明の2時間。その地獄絵図。一方で、東京都の外側についてはあまり資料がなかった。川崎市もかなり被害があったはず。

消火の義務とかについては無知だとして。技術的には、なぜ迎撃できなかったのか、という点だよね。夜間ではあったけど、かなりの低空。航空機はもちろんだけど、対空砲火で地上からでも対抗できたのでは。その結果がこの甚大な被害。怠慢と言われても仕方ないと思う。B29が来たのは初めてじゃなくて航続距離については分かっていて、過去に来たやつには高度の問題で対抗できなかったんだろうが、3/10に関しては台数が多かっただけなんで…米国から見れば焼夷弾を満載するために機銃の類を大部分外した構成だったり、カミカゼ的な作戦だったわけだよ。これに易々とやられる?

しかしこの施設が唯一で、それが私営というのは悲しいな。東京都もうちょっとがんばれよ。もしくは、国か?

明日も休みだし、元住吉の平和館、また行ってみようかな。

(追記) 2023/07/17

川崎市平和館、行ってみました。何度か行ってるんだけどね。この本を読み、住吉に行った後であれば、もう少し感じるところがあるんじゃないかと思って。

こちらは公営で平和館というだけあって、平和とは何であるか? という問いがある。空爆による民間人の被害、というよりも包括的なテーマ。内戦やDV、差別みたいなものも平和を害するもの…暴力として含まれている。そして役人が作りそうな展示ね。情報量の多いパネル、子供への示唆的な古い大型映像作品、説明的な小型映像作品。

工業地帯で、東京ほど住宅が密集していなかったためか、あるいは対岸の被害を見て備えができていたからか、人的被害は東京よりも少ない。ただ焼け野原っぷりはすごいむごさがある。かなり徹底的に破壊されている。しかし蟹ヶ谷の地下施設とか登戸の(暗黒の?)研究所とかはあんまり爆撃されなかったんだな。情報が隠されていたんだろうか。うちの近所(宮内)も空襲を受けていた記録があった。

結局ほぼ全ての戦争では武人よりも民間人の被害が大きいんだよな。それはどんな正義だ? おれの涙はとどまるところを知らない。