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山椒の実

狭小住宅 (新庄耕)

城南エリアの中小ブラック不動産屋に勤める若者の話。この物語がリアリティを持っているという事実こそが恐ろしい。この救いのなさは何だ。まさに現代の闇…

私もそれなりに人生経験を経て、優秀っぽい不動産屋に接したことはあるんだよねー。そしてあっさり「殺された」りもした。私は、基本的には一発勝負みたいに思っている。ぐだぐだ考えずに、序盤(というかほぼ「しょっぱな」)にいいと思ったものに決める。どうしても予算以上になりがちな価格については…どうにかなると信じる。自分の稼ぎで。

まあどんな奴が売ったとしても、顧客が満足できる不動産を買えたんなら、それでいいんだと思うけどね。どんなに殺伐としていても、幸せを売ってるといえるだろう。

しかしラストまで後味悪いんだなあこれ。

不動産自体について。この本が書かれたのが10年前ですか。で、内容な建売住宅・中古住宅の事情ですね。一戸建ての世界には、もう一つのジャンルに注文住宅というのがあります。なぜか私は少し詳しいんですが、今はsuumoとかで土地を探して現地にも自分で回って、本命に目星をつけてから建築会社とコンタクトする、みたいなことが多いようです。住宅展示場の建物は広すぎてイメージが膨らみすぎるのがダメ…というのは今も同じなようですね。まあ今後10年でまた状況が変わるかもしれませんが。現代人に必要なのは物件を見る基礎知識、行動力オバケのような各地への移動…あたりなんでしょうね。普通に相談会とか建築屋さんにアクセスすれば親切に教えてもらえます。

それではまた。いい家を。