私は英雄じゃない ジェシカのイラク戦争 (リック・ブラッグ)
イラク戦争で捕虜になり救出されたジェシカ・リンチの話。いろんな思惑もあって虚実がないまぜになっていた。そこで、このような本を出して事実を整理する。
実際に捕虜になった経緯があり、謎があって、事実がある。正直あんまり深い話ではない。ただデタラメは正さないといけない、という思いがあるんだろうなー。連絡ミスによって、補給部隊が敵の拠点に突入してしまう。部隊の悲劇が始まる。一部は戦死、一部は退却成功、一部は捕虜になる。ジェシカ・リンチは重傷を負って捕虜に。医師は捕虜をどうにか生かして、返そうとする。米軍はその救急車に発砲して追い払う…その後、救出作戦が実行される。
人間は一人ひとりそれぞれに物語があって、この本にその軽重を思う。アメリカ兵とイラク兵の差があるよね。そして米兵の中でもこの「英雄」とそれ以外の差がある。それぞれに対照的。米軍は一方的に侵略を始めて虐殺した側であって、そちら側の兵士にここまでフォーカスする必要あるのかな? なんて。今の例で言えば、ウクライナで捕虜になったロシア兵がいるとして、その人にフォーカスするの? って。ジェシカやその家族の物語はあるだろうし記述するに値する重さはある。それは読んでいて感じるとこり。だけどイラク兵にも、同量のそれが、あると思うんだ。