時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた (和田靜香)
ライター稼業、バイトとの兼業で生活してきた女性がコロナ禍に苦しんで政治を思う。その思いに国会議員で話のわかる奴が応じて継続的な問答を繰り返す。その学びの過程をそのまま文章にすることで読者に伝えていく。
議員はいいヤツに描かれすぎている感じはするけど、実際悪い奴じゃないんだろうと思うよ。映画やこないだの選挙でも話題になっていた、小川さん。同じ選挙区を争うのがメチャ強力な悪人(?)だからなー。
納得させられる議論も多かったな。人口減少の捉え方とか、デフレと消費税の捉え方とか、電力の問題の捉え方とか、沖縄の基地問題とか。問題の捉え方によって論理的に対応が決まるという面が大きいので、その構図の理解の仕方で納得できるかどうかというのは非常に大きなポイント。理解を間違えなければその後は、なんとかなるんじゃないかと思う。
本の構成としてこの形式を取ったのが適切だったのかどうか。それが気になりながら読んでいた。著者の素人なりの考えや思考の流れがそのまま書かれている体裁なんで、それはそうだったんだろうと思うけど、ここまで整理されない情報が続くと、ついていけないんじゃないかなという。実際の議論はもっと混沌としてたんだろうとは、思うけれど。
それでも、成長しながら正面から突っ込んでくる生徒と、正面から打ち返す先生という構図の気持ちよさは、あったね。