レームダックの村 (神林長平)
世界が滅亡に向かう。その時、日本のムラでは…
この著者らしい、長台詞の思考が現実になっていくやつね。割とクセになる。ちょっと無理があるんじゃないか、という感想を塗り潰していく長い台詞と展開。読者は徐々に世界設定を捉えながら、どれがハッタリでどういう思惑で…と考えながら読み進めることになる。
昔はただ好きってだったんだけど、この年齢になって読むとこれ、著者はかなり大変な作業をしてるんだろうなと想像してしまう。動きは少ないが目まぐるしく変わる状況と登場人物それぞれの思惑、無駄のない長台詞と思考の応酬…