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山椒の実

前へ!前へ!前へ! 足立区の落ちこぼれが、バングラディシュでおこした奇跡 (税所 篤快)

足立区のスラム街で育った筆者がバングラデシュの受験業界に革命を起こす。熱さがある話。

偏差値28で入れる母校・早稲田大学とは…その疑問を解消せずに豪快に話が進んでいくのだが(途中で完全に解消しますのでご安心ください)、とにかくこの挑戦よ。スゴい!

まぁ自分も子供を川崎のスラム街で育てているワケよ。その雰囲気は足立区に近い。近所の公園には我が子も含めクソガキしかいない。あーこの発言は足立区民に失礼かも。…川崎市民にもかw

そのバングラデシュ…アジア最貧国…あのグラミン銀行の本部がある国…読者の皆さんがどういうイメージを持っているか知りませんが、バングラデシュもまた日本と同様に学歴社会に支配されており、最高学府があり、受験戦争があり、予備校業界があり、世代をまたがる地域格差や経済格差がある。その差は日本におけるそれよりも大きく、固定化の度合いも高いようだ。バングラデシュで田舎の貧乏人…実力とは無関係に底辺に留まる運命を持った若者が、その頂点を目指すには? それは日本で足立区の偏差値28が早稲田に入るために使ったシステムを応用するしかない、と。そりゃそうだ。まさに革命だ。

アイデアとしては悪いものではない。なるほど、では実践はどうなんだ。そこに筆者の強さがある。要は…超がんばったという話。成果も出た。著者もそうだけど、現地の大学生の人がかなり活躍したみたいね。あと、もともと素質のある若者が境遇によって諦めていた現実があって、そこに希望を植えつけたという点は素晴らしいものがある。

しかしこの人…ググったら現在、リクルートに入社?? はて。そんなオチって許されてるの???