期待はずれのドラフト1位 逆境からのそれぞれのリベンジ (元永 知宏)
プロ野球のドラフト1位で大きな期待を受けた選手で、その大きな期待に応えられなかった、その後をレポートする。
まず思うのは、ドラ1ってそこまで期待値が高いものなの? という感想。この本で描かれている選手たちはそれなりに1軍での出場もあり、移籍して活躍したり、プロとしてまあまあ悪くない成績を収めていると思う。このレベルで期待外れと言ってしまうのはちょっと違和感を感じた。誰でも知ってる、桑田だの松坂だのダルビッシュだのは特別だとしても、ドラ1なんて毎年12人いるんだぜ。橋にも棒にもかからなくてあっさり解雇なんて奴もいただろ?
まあタイトルに対する違和感は置いておいて、ある人は「人の話を受け入れすぎた」と反省し、ある人は「人の話をもっと聞き入れていればよかった」と反省し…人それぞれに正解は違うんだな。一つ言えるのは、自分の頭で考えろ、ということか。そこには、育成世代の指導者はそこに対応する指導ができているのかい、という問いかけも含んでいる。
実際、育てるってのは難しいことなんだよね。いや子供だって放っておいても勝手に育つんだけど、それでも導き方によっては育つ先が違うと思うし、どう導くか、どう導かないかという選択は毎日のように迫られている。自分で考えられる子にしたいと思いつつ、何から何まで指示してしまったりもするよね。僕は自分の子にはいつまでも成長を続けられる人間になってほしい(成長やめたら死ぬぞオマエラ!)と思っているのだけど、その希望に適した接し方をしているかと問われると、ちょっと違ってしまっているなぁという気持ちも持っている。