10年後、生き残る理系の条件 (竹内健)
東芝のフラッシュの立役者で現在は中大教授の竹内さんの書籍。この界隈では有名な方ですよね。私も前職で少しはまぁ…。内容はタイトルの通り、技術者がこの先生きのこるには、という話。書籍の種類としては自己啓発本なので、普通なら私が読むような種類の本ではない。心にはあまり響かなかったけど割と面白く読めるという、珍しい本ですね。
ただやはり技術者で研究者で教育者なので、自信のないところは分かるように「ではないでしょうか」「かもしれません」みたいな語尾になるんだよねー。そこは感じられる。ほとんどの文章が経験に基づいていて、伝聞に基づいている部分は少ない。良心。正常性バイアスみたいな話は実際にあるからなぁ。
たださ、著者も感じているのかもしれないけど、だいたい理系と文系という分け方がナンセンスだよね。両者は実際は同じものなのに。名前を変えてカテゴリを分けた弊害は大きいと思う。
後半にあの城繁幸との対談がある。富士通人事出身で騒がしかったあの人ね。成果主義本…当時はずいぶん話題になったなぁ。懐かしい。今の会社は能力主義みたいな感じだったのが、最近になって成果主義に移ってきている感じです。富士通は成果主義に誇りを持っているので、多少の手直しはしていたけど、やめませんよね。