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山椒の実

安売り王一代 私の「ドン・キホーテ」人生 (安田 隆夫)

ドンキの創業者が引退に際して語る、その物語。割と楽しく読めると思う。まあ若い頃の麻雀の話とかも交えつつね。

ナイトマーケットの発見、深夜営業に圧縮陳列にPOP洪水でアミューズメント性が高い店作り。どうにもうまくいかないので権限を部下に委譲してゲームのように競わせてみたら好転したらしい。長崎屋を買収したのがドンキだったというのは意識してなかったな。あんまりドンキ行かないんだよねおれは。最後に行ったのはいつだったか…そういう、俺みたいなファミリー層向けの店舗も出しているみたいだ。

あと、私の故郷の近くの小金井店の騒動とか、反対運動とか放火事件とか、いろいろな山あり谷ありだったわけで、そのへんの話も出ていた。いいよねこういう、修羅場を何度もくぐってる感じ。

ただこの人は本質的にはとても真面目な人なんだろうな。そんな感じがした。引退後もさして道楽に走ってる感じがないし、浮ついたことは全然書いてない。

実際のところ、ディスカウントストア、例えばウォルマートとかドラッグストア系のWalgreensといったあたりがやはりでかくなって世界を制覇しつつある。そう思えば日本ディスカウントストアの雄、ドンキにも世界制覇に挑戦する資格があるんじゃないかと思った。