火星の人 (アンディ・ウィアー)
SFの傑作。あの映画ゼロ・グラビティにも似た。単純に、火星に単独で置いてかれた青年がサバイブする。余計なものを一切省き、それでいて描ききる。すげー。おれは前からこういう話を読みたかったんだよ。これだよコレコレ。非常にリアルなSFね。ホンモノの。まじで最高だわ。
まず主人公のキャラクターだ。いかにもNASAにいそうな陽のエンジニア。共感が持てる。こうありたい。そして環境。あとクルーとか地球にもいろいろあるんだけど、やはり火星という環境のリアルと主人公のリアル。これがしっかりしているから安心して読めるんだ。奇想天外な話や展開なんて必要ない。SF小説家というのは魅力的なキャラクターをただその環境と法則に置いて、みんなが自然に行動する。サイエンスだ。それがSFの真髄なんですよ。
というように、この本は楽しめた。読んでよかった。