内乱記 (ユリウス・カエサル)
名著「ガリア戦記」の続編。まあオマケみたいな扱いだが、ガリア戦記の素晴らしさと比べるとだいぶ落ちる。翻訳も「新訳 ガリア戦記」と比べると良くなかった。
なぜ落ちるかというと、内乱だけに激戦が少なく簡単に投降してきたり裏切りが多く、爽やかさが全くない。あと敵対勢力のほころびを大きく言い過ぎていて、有り体に言えばバカにしすぎていて、ガリア戦記で見せた冷静な目がなくなっている。ガリア戦記を読んだ後はこれ、後世の書物はいらないんじゃないかとさえ思えたけど、内乱記を読んだら、もうちょっとうまく書いた本がないとダメだよな、と思えてくる。カエサルも筆力が衰えたんだな。いろいろ都合もあるんだろうけどね。