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山椒の実

新 日本の階級社会 (橋本健二)

「とくに本書を手にとった読者などは、高学歴のホワイトカラーで」という文がすごかった。それ言うの? そして、最後の章なんかは対象読者の多くが望んでいないとされた方向の解決案を提示するという構図になってたような…違ったかな。

階級社会についての真面目な本。2015年までの調査が元になっている。資本家階級、新中間階級、旧中間階級、労働者階級の4階級に加え、アンダークラスの出現で5階級に分類して分析を加えている。現在はまたこの現象が進行しているだろうか。いろいろあったからねー。コロナとかさ。

自分がどの階級に属するかは分かるんだが、子供を見ていてもそんなに固定化されているような気もしないんだな。不安が大きい。ただ下の階級よりも優位はあるんだろうし、上の階級よりは不利を受け入れるしかないんだろう。そんな肌感覚がこうやって数値化されて分析される。

女性の置かれている状況も複雑ながらよく分析されていた。

自分の子供の現状と対比して、絶望的な記述もあるな。ただ心配してどうなる話でもないのだが。