Skip to main content

山椒の実

奴隷船の世界史 (布留川正博)

奴隷に関する歴史を記した本。すごい内容だった。

昔のヨーロッパのキリスト教エリアから見た世界(四方をイスラム教徒に囲まれている感じ)とか、割と「そう思って見てなかったな」と思わせるような記述も多い。そして奴隷船だよ。すごいなこれ。まず数がすごい。扱いも酷い。酷くない部分がない。奴隷船で調達するために現地で内戦を起こさせておいて、戦争捕虜の奴隷を引き取っていくとかね。連れて行かれる航海中の死亡率も高い。人間ってなんでこうなんだろう。

こういう本を読むと、今の時代に生まれて良かったと思えるよ。それでも、今でも新型の奴隷制みたいなものが生き残っているという。誰かこういうの、根絶してくれねーかな。もし自分が100年後に生まれていたら、やっぱりその時代に生まれて良かったと思えるだろうか。そう思える世界になっていたら嬉しいんだけどね。どうだろう。