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山椒の実

みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 (日経コンピュータ)

当時たいへん話題になっていた、MINORIの本。魔境ですね。ハラハラドキドキ、ワクワクが止まりませんね。

みずほに送られてた人っていうエンジニアも見たことがありますけどね。規模を考えると、この業界でみずほのアレと関わったことがある人を一度も見ない、ってのが逆に珍しいのかもね。まあ、思い出したくないっていう雰囲気は感じましたが。みずほ帰りの男は自分からそうとは言わないもので。

なぜそこまで難易度の高い仕事になってしまうのか。コンウェイの法則を顧みるまでもなく、組織の編成がおかしいんじゃないか? という推測は当然出てくるわけだが…そしてその問題点が改善されたという記述はこの本にはなかった。

むしろ第一勧銀の時点で統合されてなかったとかいう描写がすごかったな。会社の合併って、そういうところが長期間残ったりするんですね。

この本が出た後、MINORIにもトラブルがけっこうあったと記憶している。それを知っているせいか、字面通りだと褒め称えていても、ヤバそうな気配を示唆しているとしか思えないような記述が多いよね。

私のことを言えば、第一勧銀時代に作った口座を使ってた時代もあったんだけど、かなり昔に閉じちゃってて。システム統合で多重振替とか言ってた頃に、残しとけばなんか貰えたかも、みたいなことを考えたこともあったなー。

それ以来、みずほは普段使ってないんだけど、数年前にたまたま使う機会があったときは「銀行員の人は親切だったけど、仕組み自体は残念だな」という感覚だった。三井住友なんかは完全予約制で飛び込みで行っても予約させられて、時間通りに行けばすぐに対応してくれる、一緒に画面(VDIのシステムがあって。毎回初期化してるのかな?)を操作しながら手続きを進める感じでストレスはなかった。三菱UFJはそもそも店舗が少ないのにあまり混んでおらず、仕事も窓口でサクサク進めている感じ。

みずほはシンプルに、異常に待たされたし、手続きに入ってからかかる時間が長いというね。人は親切だったが。窓口の後ろの動線設計も悪そうな印象だったなあ。「いいやつだけど、使えない」そんな感じ。使えないは言い過ぎか。手続きはトラブルもなく、進められたから。でも、自分にとっては、銀行自体の印象がそうなっている。