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山椒の実

諦める力 〈勝てないのは努力が足りないからじゃない〉 (為末大)

ハードラーとして活躍した為末の本。100mを諦めてハードルに転向してトップアスリートになった経験をもとに、人生とは取捨選択であると説いた。頑固になるのではなく、自分に向いてることをする勇気を持てと。100mは彼にとって夢で、通用しないと悟って諦めたわけだ。で、高校時代の監督の助言を元にハードルをやってみたら、やっぱそっちのほうが向いていた。諦めずにやってたらやがて潰れて、何者にもなれなかったろう、という実感があるんだろうね。

転職した友人に理由を聞いて「飽きたから」という答えが返ってくる。為末はそれをすがすがしいと感じる。実際私も転職したのは長期間似たような仕事を続けてきた歴史があって、そのつまらなさを打開したかったからなので。まあ、あんまり大きな顔して言えることではないと思ってたんですが。もっと堂々と言ってもよかったのかな。

まあ、そうだよなと思わせる部分が多いよね。実際、子供のときは何も考えずに「友達がやってたから」とかの理由で全く向いてないスポーツに取り組んだりするわけだ。で、続けてればいい線行けるか、みたいな感じで惰性で続けて無駄に時間を過ごしたりする。根性でトップを取れるケースはほとんどない。人には向き不向きがある。