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フジサンケイメモ

最近のフジサンケイ騒動のメモ。いろいろあってわけわかんなくなってるね。

まずは創業家の鹿内さんについて。初代は信隆氏。ニッポン放送役員だった信隆氏が株を集め、ニッポン放送の実権を握る。ついで文化放送と組んでフジテレビ(以降フジと書く)も設立、経営危機の産経新聞を支援し、グループに組み込む。世襲をはじめるが2代目の春雄氏が即位(?)後3年で劇症肝炎で急死。ちなみに奥さんは女子アナでした。春雄氏にはかなりの才能があったようだ。信隆氏は婿養子の宏明氏(旧姓佐藤)に継がせる。信隆氏は死去。宏明氏は即位後3年で、フジの社長だった日枝にクーデターを起こされ、解任。グループを簒奪されてしまう。しかし鹿内氏はニッポン放送の株式を所有し続け、ニッポン放送の筆頭株主として影響力を持っていた。当時はニッポン放送がフジの51%を保有していたため、日枝は鹿内さん対策としてニッポン放送とフジを上場、持ちぶんの割合を薄める。これが今回の騒動への序章。

鹿内さんは2005年1月7日に大和証券SMBCに信託していた株をTOBがあると知らずに売却。おまえら知ってて騙し取ったんだろ、返せ、というのは、主張としては妥当でしょう。でも売る時点で「大和が安定株主になる」か「市場で売っちゃう」か「フジに売る」のどれかになると想定していたはずで、当時のことがわからないのでどうなのかは言えない。ただ確実に言えるのは、この人はひどい損をした。グループごと奪われた上に、残った株も安値で奪われたので。

大和証券SMBC。鹿内さんの株を管理していて、1月に買い取る。フジのTOBの代理人でもあるというのが疑惑を増大させている。鹿内さんから購入した株はTOBに応じてフジに売却。この胴元はけっこう儲けたはず。購入時点ではTOBのことは知らなかったと主張。争点は大和証券SMBCがTOBの計画を知ってて仕組んだか、鹿内さんが大和証券SMBCに売る+大和証券SMBCがTOBに応じることを知ってフジがTOBをやったのか、どっちの順番かってこと。知ってて仕組んだとしてもバレたらヤバいのでシラを切り通すしかないだろう。一連の問題の中で、かなりダーティな部分だと思われる。

村上ファンド。TOB前にニッポン放送株を18%ほど買い占めた。この動きに焦ったフジはTOBをやることになる。村上ファンドがその後はどういう行動をしたのかよくわからないが、ここは組織の構造とか、大まかな口は出すけど事業を運営する気はないわけで、高い値段を提示したほう、つまりライブドアに売り逃げたんだろう。ここはフジが村上ファンドに話をつけて平和裡におさめれば問題なかったんだけど、喧嘩(TOB)で応じたからね。フジも、大株主にあっさりケンカを売るとはなかなか喧嘩っ早い。

フジ。株式の持ち合い構造としてニッポン放送に握られていてねじれ現象が起きており、解決する必要があった。TOBで半分握ろうとするが失敗の公算が大きくなったところで目標株数を25%に下げた。さらに増資(正確には新株予約権の発行)を発表。フジがやってることが最も無茶だと思われる。1つは軽微な問題で、TOBの目標引き下げ。既存株主の利益を守るための規定なので、宣言しといてどうせ成功するのでやっぱ価格を下げるよん、とかはやっちゃいけないけど、目標の株数を引き下げるのはまあギリギリOKかなと思う。もう1つはニッポン放送の増資を発表したこと。これはやっちゃいけないことだな。裁判所が判断するらしいけど、増資が認められないのは自明だ(と思いたい)。今日TOBは成功し、拒否権(33.4%)を確保。割合(36.47%)から言って、仮に鹿内さん/大和証券の株(8.61%)が取り戻されてしまったとしても、TOBは成功、フジ本体の防衛(25%)までは問題ない。ただ最初の目的(ニッポン放送の子会社化)に関しては失敗と言える。

ニッポン放送。フジサンケイグループの最初の企業で、これまでの経緯からグループの親玉的な役割をしていたが、実体はラジオ局なのでテレビ局のフジよりもかなり小さい。中身は要するにフジなので、いろいろフジに協力している。あまり自分の意思はないだろうと思うのでこのメモでも増資の記述をフジのほうに入れた。ニッポン放送が増資を言い出したことになっているし、本来そうでなければならない。上場廃止の公算。従業員がどうのこうの言ってライブドアにNoと言っているというのが流れてたけど、別にそんなことはどうでもいいな。

ライブドア。フジサンケイのねじれに注目し、ニッポン放送の株が必要以上に高い価値を持っていることから、ニッポン放送の株を時間外取引で大量取得。いろんな精神には反するが、制度上の問題であって、違法ではないと思われる。でも本当のところは何をしたいのかよくわからない。この会社はいつもそうで、それが株式市場におけるトップアイドルのトップアイドルたるゆえんでもある。私はいまだにこの会社がどうやって儲けてるのかわからない。

リーマンブラザーズ。ライブドアに買収資金を貸した。モメることを的確に予想して、買収資金と交換で借りたライブドアの株でまた一儲け。しかもバレる(笑)。まあ、それはそういうものなんで、気にする必要はない。なんつーか、こういうときに日本の金融機関は噛めないのかねぇ。